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2007年10月16日

2007/10/16

64:ケータイにまつわる不安

.パソコン歴20年ほどの私だがケータイはこの春からという素人。ペースメーカの世話にな071015cap っている私としては不本意な選択だが、公衆電話の減少、高齢化に伴う緊急時の連絡などのやむを得ない事情から、ペースメーカとのニアーミスを警戒しながら用途を我が家との連絡だけに絞って使用することにしている。

そんな私だから基地局から出る電磁波の近隣住民への影響や、ケータイ使用者自身への影響(ペースメーカ問題を除き)問題を全く意識して来なかった。

しかし否応なくこの問題に頭を突っ込む事になった理由は、近所のビルの屋上に2本目の携帯基地局設置計画が持ち上がり、自治会がその対応に当たることになったためである。640size

左の写真はケータイ電話会社A社が既に設置しているアンテナである。B社が同様な基地局を設置したいと申し出た理由は、GPSの需要増加を見込んでの対応のようである。ところが住民の一部が過敏に反応して予想外の大きな問題となり、結局自治会は手を引く事になった。

GPS(Global Positioning System 、全地球測位システム、地球上の現在位置を知る衛星測位システム)は迷子や、私もいつか徘徊高齢者としてお世話になるかも知れない「現在地確認」機能を持つハイテクであり、そのこと自体には私も反対する理由はない。また、日頃ケータイ文化にどっぷり漬かっている人は果たしてこの計画に反対する資格があるのか?と私は疑問に思っている。

2007.09.30の朝日新聞関西版P.3に「電波だらけ体は平気?」という記事があった。
この記事は何故か「基地局の危険性?」には触れていない。また、「あしたを考える」というテーマとなっていること自体が、もう10年以上の歴史をもつであろうケータイの、問題の深刻さを物語っている。

この新聞記事に限らず、Webで関連記事を読めば読むほど不安を感じる報告ばかりである。人類は自らが生み出したハイテクの利便性の背後に潜むリスクを、正確に予測・評価できず、予防法の確立もできないままに、「壮大な実験」を推進中ということであろうか。

朝日新聞の記事のまとめは大凡次のようである。
①:高周波電磁波の発がんリスクの有無について、国際がん研究機関は 2,3年以内に 発表する見込み。
②:世界保健機関(WHO)は電磁波によって頭痛やめまい、吐き気などを覚え、皮膚に赤みやチクチク感などが出る電磁過敏症を訴える人がいると認めるが、日本では科学的実証がないとして、「疾患」とはとらえていない。                                     ③:NPO法人市民科学研究室の上田昌文代表の「子どもの脳腫瘍発生に影響しているという疫学研究も、少なからずある。長時間・長期利用には何らかの対策を講ずべきだ」と訴え、(朝日新聞は)「安全とも危険とも(現段階では)判断できないものは、とりあえず対策を取るべきだとする予防原則に沿った主張である」として(評価)紹介している。
④:しかし総務省は「科学的根拠がないことは予防原則の対象ではない」とするという。
⑤:弘前大学宮腰順二教授(国際がん研究機関専門委員、電磁波生命科学)は「現在の科学で解明できないからといって無視はできない。症状を訴える人がいる限り調査や研究は必要と語る」と紹介している。

さて本論、基地局からの電磁波の影響はどうか?「携帯電話」というWeb記事
http://www13.ocn.ne.jp/~tanuyo/huremu9.html
によれば
「携帯電話の問題は、①携帯電話本体の問題 ②中継基地の問題 の大きな二つの問題があると思います」。この論文の最後に「各国の中継基地からの電磁波規制値比較」があり、「日本における基準の甘さに注目!ロシア(規制値の上限)は日本の約400分の1、ザルツブルクは10000分の1となっている」と紹介していることには驚きであった。

       各国の中継基地からの電磁波規制
       (体表面1cm2当たりの被曝量)
     日本(1.5GHzの場合)     1000μW/cm2
     ICNIRP(*)               450μW/cm2
     イタリア                 10μW/cm2
     中国                  6.6μW/cm2
     スイス                 4.2μW/cm2
     ロシア                    2.4μW/cm2
     ザルツブルグ(オーストリア)    0.1μW/cm2
     アメリカ                  600μW/cm2
      1mW(ミリワット)=1000μW(マイクロワット)

          (*)ICNIRP:国際非電離放射線防護委員会

私の感想としては、ケータイの電磁波影響問題には恐071015640480cap_2らく個人差があり、そのことがこの 問題を一層複雑、深刻にしているのではないか?と思う。しかし現実に体調不良や病変を生じている人があれば、研究者や政府や行政は「疑わしきは調査、研究」という断固とした姿勢を貫いてほしい。日本政府の腰の重さ、鈍感さには誠に不満である。 (2007.10.16)

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